新型コロナウイルスの影響で、2021年新卒の採用活動は、
オンライン面接やWeb面接を導入する会社も多かったみたいだけど、
実際どうなの?今後もやったほうがいいのかな?
ということで、今回は
2021年の新卒採用のオンライン面接やWeb面接の
導入状況についてまとめました。
新型コロナウイルスは2020年の2~3月から本格化しましたが、
新卒採用にとっては、まさに3月からが本格的な
説明会や選考のシーズンだっただけに、
大打撃ともいえる状況だったのが2021年新卒採用でした。
緊急事態宣言が4~5月に発動されたことにより、
2020年6月時点では前年比13%も低い就職内定率でしたが、
2020年10月となり、就職内定率も88.7%の水準まで達し、
昨年比で▲5%程度まで戻ってきました。
-
【2020年10月】2021年新卒採用の求人倍率と就職内定率の状況
続きを見る
この中で、採用活動がうまくいった会社と苦戦した会社を
わけた要因の一つがオンライン面接やWeb面接への対応です。
2022年新卒採用も、このオンライン化の波は止まらないので
今回の記事を見たうえで、どのようにオンライン化に対応するのか?
を、検討してみてください。
目次
スポンサードサーチ
【2021年新卒採用】オンライン面接・Web面接の導入状況
オンライン面接・Web面接の導入状況を見ていきましょう。
オンライン面接は56.8%の企業が導入
2021年4月入社の新卒採用活動において、
オンライン面接やWeb面接を導入しているかを聞いたところ、
6月時点で導入している企業は56.8%でした。
そのうち90%以上はコロナの影響で導入していることがわかりました(全体の51.2%)。
一方で、「これまでも今後も導入するつもりはない」企業が25.9%となっています。
具体的に、業界別、規模別に見ていきましょう。
オンライン面接の導入状況【業界別】
もともとIT導入が進んでいると考えられる情報通信業で、
導入している企業が77.5%と最も高いことがわかります。
一方で、医療・福祉は、13.2%と最も低いです。
医療、福祉業界は、
他の業界とちがった採用手法や採用タイミングなどの影響で、
無理してオンライン化に取り組む必要がない、ということや
そもそも新型コロナウイルスの影響で、それどころでなかった
ということが推測されます。
オンライン面接の導入状況【規模別】
従業員規模別に見ると、5000人以上の大手企業は88.2%で最も高いです。
一方で300人未満企業は30.7%と導入率が低いです。
さらに「今後も導入するつもりはない」と回答した企業が45.0%とかなり多く
大手企業と中小企業の採用の対応に差が生じいるのが現状です。
中小企業では、商慣習からオンライン化に対応できなかったり、
そもそも対応できる人員がいない、というのが課題のようです。
-
【2020年10月】2021年新卒採用の求人倍率と就職内定率の状況
続きを見る
オンライン面接のメリットデメリット
ここまで、オンライン面接の導入状況を見てきましたが、
実際にオンライン面接やWeb面接をやってみての
メリットデメリットはどうなのか?を見ていきましょう。
企業側の視点と、学生側の視点、それぞれを見ていきます。
【企業視点】オンライン面接のメリットデメリット
メリット | デメリット |
・選考活動の効率化や迅速化ができる
・現場社員や管理職のアテンドがしやすい ・面接会場や交通費、宿泊費などのコストを削減できる ・面接の様子を録画し共有できる ・応募者の緊張が緩和されるため、素顔が見えやすい ・地方や海外を含む遠方にいる人材を採用できる |
・ネット環境によっては会話が途切れる
・対面に比べて、学生の表情や雰囲気を感じられない ・会社の雰囲気が伝わりづらい ・対面での面接に比べて見極めがしづらい ・学生の細かいしぐさが確認できない |
僕も、オンライン面接をたくさんしてきましたが、
総じてメリットの方が大きいと感じます。
母集団形成や、選考初期段階ではオンラインで実施して
工数や手間の削減につなげて、ある程度絞られた段階で
対面で接触していく、というのが良いでしょう。
【学生視点】オンライン面接のメリットデメリット
メリット | デメリット |
・面接に行く費用や移動時間を削減できる
・地方在住の場合、都心の企業も手軽に受けられる ・より多くの企業を手軽に受けられる ・時間や場所の融通が効きやすい ・都合の良い面接時間を調整しやすい ・自分の慣れた環境で面接を受けられるのでリラックスできる |
・接続時や面談途中のハウリングなど、聞き取りにくいことがある
・思いを伝えられなかったりということがあった ・顔が見えても無機質な感じがする ・臨場感がないため、意思疎通が難しい ・本当に言いたかったことがうまく伝わっていないような気がする ・一人暮らしで面接に適した場所の準備などが難しいと感じた |
学生側も、企業側とメリットと感じる部分、
デメリットと感じる部分は同じような内容です。
手軽に受けられたり、受けられる範囲を広げられるのは良いが、
雰囲気やニュアンス、思いを伝えるなどのコミュニケーションに
課題があるというところです。
また、学生は「社会人としてマナー」というものに大きな不安があるので、
・服装はどうしたら良いのか
・髪型や化粧はどのようにすべきか
・部屋の明るさや場所はどのようなところがいいのか
など、気にしだしたら止まらないというのがあります。
ですから企業側も、このあたりについて
・「気にしすぎなくてよいよ」
・「普段の部屋のままや普段着でOK」
など、メッセージを出してあげると、
より学生も安心して説明会や選考にのぞめるでしょう。
スポンサードサーチ
【まとめ】2021年新卒採用のオンライン面接の導入状況
いかがでしたでしょうか?
今回は、2021年新卒採用の
オンライン面接やWeb面接の導入状況について解説でした。
あらためてポイントをまとめます。
オンライン面接の導入状況
・5000人以上の大手企業は88.2%が導入している
・300人未満の中小企業は30.7%と少なく
「今後も導入するつもりはない」が45.0%
・大手企業と中小企業の採用の対応に差が生じいるのが現状
・情報通信業が77.5%と最も高く、医療・福祉は、13.2%と最も低い
・企業、学生ともオンライン化で効率性にメリットを感じている
・一方でコミュニケーション部分に課題もある
2020年10月時点でコロナウィルスの影響はまだまだ予断を許しません。
2022年新卒採用も、withコロナでオンライン化の選考は
どんどん加速していくとともに、品質も向上するでしょう。
大学の授業がオンライン化されており、
学生がよりオンライン対応に慣れていく中で、
5Gなどの登場でよりオンライン上でのコミュニケーションも
社会的に加速されていきます。
中小企業も導入予定ではないという会社が半分近くですが、
「オンライン化できない企業=ブラック」とみなす学生も
すこしずつ出てきているのが現状です。
個人的には、
・オンラインの良いところ
・オフラインの良いところ
を組み合わせて採用もビジネスも考えていくのが
将来的に、生き残っていける会社になるのだろうと思います。
-
【はじめてのZoomウェビナー】使いこなすZoomウェビナー
続きを見る
引き続き社会動向に注視しつつ変化対応していきましょう。