ビットコインには半減期っていうのがあるって聞いたけど、どういう仕組みなの?
ビットコインの発行枚数は上限が2100万枚と決まっており、2141年に掘りつくされる予定です。
また、その過程の中で、4年に1度、マイナーに与えられる報酬が半分になると決められており、このタイミングを半減期と言います。
このブログでは、このビットコインの半減期の仕組みについて解説しますね。
目次
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ビットコインの発行枚数は2100万枚
ビットコインは、2021年現在の総発行枚数は1800万枚を超えています。
ビットコインの発行枚数の上限が2100万枚と決まっていて有限だからこそ価値があります。
発行ペースが決まっていて、誰かが恣意的に発行することはできないので、ハイパーインフレなどがおきる心配がありません。
ビットコインの取引がはじまった2009年から12年で、この上限2100万枚のうちすでに8割以上がすでに市場に流通しています。
ところが、ビットコインがすべて掘りつくされるのは2141年とされており、まだ100年以上先の話なのです。
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ビットコインが掘りつくされる理由①半減期
なぜこのようなこと起こるのでしょうか?それは二つの理由があります。
ビットコインが掘りつくされる理由①4年に1回訪れる半減期
一つ目の理由は「半減期」と呼ばれるビットコインの発行にまつわるルールです。
ざっくりいうと、4年に一回、オリンピックイヤーに、マイナーに与えられる報酬が半分になると決められているのです。
同じ作業に対して支払われる報酬が2分の1に下げられるということは、1BTCの価値が半減するということです。
逆にいうと、この半減期の前後にビットコインの相場が倍になってくれないと、マイナーがコストをかけてビットコインを掘る意味がなくなってしまうのです。
ムーアの法則と半減期
そもそも、どうして半減期が決められているのでしょうか?
半減期の考え方の基本は、半導体の集積密度が1年半から2年ごとに倍増するという「ムーアの法則」があります。
この経験則をマイニングにあてはめると、コンピュータの処理速度がおよそ2年ごとに倍増していくなら、今100の時間とマシンパワーを使って解いたマイニングの価値は、2年後には半分の50しかないことになります。
処理速度が2倍になれば、価値は2分の1になる。半減期はこのルールに基づいています。
ムーアの法則が1年半から2年で2倍としているのに対して、ビットコインが4年で2倍(ビットコインの価値は2分の1)と見積もっている理由は正直よくわかりません。
ただマイニングの難易度は常に変動するので、ちょうど10分程度で解けるように微調整が繰り返されています。
そのいちばん大きな調整が4年に1回あると考えれば、太陽の運行と暦のずれを調整する「うるう年」のようなものといえるでしょう。
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ビットコインが掘りつくされる理由②2141年にすべて発行済みになる
ビットコインの最小単位が決まっている
半減期と並んで、ビットコインがやがて掘りつくされる理由の二つ目は、ビットコインの最小単位が決まっているからです。
ビットコインはデジタル通貨なので、理論上は小数点以下何ケタまでも分割できますが、現在の最小単位は、少数点以下0が7個続く「1satoshi=0.00000001Btc」と決められています。
半減期を繰り返していくと、マイニングの報酬はやがて「1satoshi」を下回ることになり、それ以上分割できないというルールがあるため、そこでビットコインの新規発行はストップするということです。
計算上は2141年になるわけです。では、その後、ビットコインはどうなるのでしょうか?
ビットコインの取引が成立するには、マイナーによる承認作業が不可欠ですが、ビットコインの新規発行という報酬がなくなったら、誰が手間暇かけて承認してくれるのでしょうか。
一つには、個々の取引に上乗せされる手数料が補修の代わりになるかもしれません。
また、手数料を合計しても、マイニングのコストを吸収できない時は、マイニングの難易度そのものを簡単にする可能性もあるでしょう。
現在ハッシュ値の最初の16桁を0にするようなノンス値を探していますが、100年後のマシンなら、20桁でも30桁でも、10分かからずにはじき出せる処理能力を獲得している可能性があります。
手数料収入だけでもペイっできるような難易度に設定すれば、新規発行が止まっても、マイナーのモチベーションは下がらないかもしれません。
誰も見たことがない世界
現状では2141年に掘りつくすというルールで動いていますが、それを変えることも不可能ではありません。
マイナーがお互いに合意して、半分以上の議決権を行使すればルール変更もできないわけではないからです。
とはいえ、ルールを変更したとしても、有限であるから価値があったものを無限または無限に近い状態にしてしまったら、どこに価値があるのか?という問題が生じます。
安易なルール変更を拒む設計になっているところも、ビットコインの信用につながっています。
完全に空想の世界ですが、会社でいう「増資」のようなノリで、有限性は残しつつ、堀つくすまでの期間を伸ばして、さらに100年持たせます、といったルール変更が行われる可能性もあります。
ビットコインにどのような未来が待っているのか、見てみたい気もしますが、それを決めるころには、多分私たちは生きていません。その時が来るまでみんな考えないようにしているのでしょう。
ビットコインは管理者不在
円やドルの場合には、中央銀行が常に目を光らせて、マーケットに出回る通過量を調節しています。
ごく単純いうと、景気が悪い時はお金の量を増やして、金回りをよくしたり、逆に景気が過熱気味で、インフレ率が上がりすぎたときは、お金の量を減らして財布のひもを締めたりしているわけです。
しかしビットコインには中央銀行にあたる組織がなく、そもそも市場に出回っているビットコインの量を調整するという発想がありません。そのためビットコイン価格が跳ね上がってバブルになったり、逆にバブルがはじけて暴落した時も、すべて市場による調整にゆだねられるのです。
【まとめ】ビットコインの半減期
いかがでしたでしょうか?
今回はビットコインの半減期について解説しました。
この半減期の仕組みが、ビットコインの価値を生み出していますね。
また、この半減期の後は、ビットコインの価格が上がる傾向があります。
2020年の半減期のあともビットコインは大きく伸びました。
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次の半減期は2024年です。どのような値動きになるのか楽しみですね。