会社の拡大に向けてシニア市場を狙えないか?
って上司に言われるけど、シニア市場って実際どうなの?
会社の経営企画や新規事業推進の役割であれば
一度は「シニア市場の獲得」を考えたことがあるのではないでしょうか?
僕も実際に、シニア市場について調べる機会があったので
せっかくなので、まとめてブログにしておこうと思い、
今回のブログ記事を書いています。
今回の内容としては
・シニア市場の規模は?
・シニア市場の分類は?どこを狙えばいいの?
・シニア市場への新サービス開発のポイントは?
などについて、解説していきます。
目次
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シニア市場は100兆円規模に! シニアマーケットの未来予想
少子高齢化はだれもが知っています。
でも、その市場規模の大きさ知っていますか?
さっそく、見ていきましょう。
3人に1人が65歳以上となる
内閣府の公表している「高齢社会白書」によると
65歳以上の人口はこのようになっています。
日本の人口:1億2,671万人
65歳以上の人口:3,515万人
人口に占める65歳以上の割合:27.7%
(2017年10月1日 時点)
現在も、総人口に占める65歳以上の割合は年々増加し、
2065年には約2.6人に1人が65歳以上となる計算です。
こうした人口の高齢化にともなって、
日本のシニア市場規模はますます拡大していくとされており、
2025年時点で100兆円超の市場規模となる見込みです。
市場規模100兆円超え
シニア市場を「医療・医薬」「介護」「生活産業」の3つの分野でみた場合、
2025年には「医療・医薬」「介護」が合わせて50.2兆円、
生活産業だけでも51.1兆円もの市場規模になると予測されています。
生活産業とは、具体的には
食料・家具・事家・被服・教育・娯楽・交通・通信などで、
日本国内で製品・サービスを展開する多くの企業にとっては、
シニア市場は無視できない規模へと成長を続けているのです。
ちなみに、100兆円の規模がピンとこないですが、
世界の半導体市場が50兆円ということです。
そう考えると、とてつもない大きさだとわかりますね。
さまざまな企業が、このシニア市場向けの
商品の企画や提供に取り組んでおり、
うまく取り込めた企業は売上拡大などのビジネスチャンスを手にしています。
シニアの定義は?マーケティングで使えるシニア市場の分類について
シニア市場の拡大は明らかですが、
一方で、シニアという言葉のとらえ方は様々です。
シニアの定義の代表例
国の定義:65歳以上
日本老年学会の介護にまつわる定義:75歳以上
とはいえ、この定義では、ざっくりしすぎて、
マーケティングにおいては適切ではありません。
シニア市場においても同様で、通常のマーケティングと同じく
どの顧客に、何を提供するかで、市場の捉え方は変化します。
シニア市場を取り巻く動向
まず、シニアを取り巻く動向をまとめてみます。
・2020年に高齢者(65歳以上)の33%が1人暮らし世帯となる。
・2025年には、国民の3人に1人が65歳以上の「超高齢社会」に突入する。
・孤食化が進んでいる。70歳以上女性の3割、70歳以上男性の2割が1週間に1回以上1日の全ての食事を一人で食べている。
・高齢者増加は地域により異なり、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県で全国の後期高齢者増加数の3分の1を占める。
・高齢者比率が高い(全国平均+5pt以上)のは、青森・岩手・秋田・山形・島根・山口・徳島・高知になる。
・平均寿命から健康寿命を引いた期間が、男性で約9年間、女性で約12年間存在する。
・健康上の問題で日常生活に影響のある人は80代前半で40%弱、80代後半では40~50%になる。
このように多様なシニアマーケットですが、
ビジネスを検討するうえでのターゲットをわかりやすくするために、
の提案しているシニアマーケットの分類をご紹介していきます。
シニア市場の4つの分類
シニアマーケティング研究室では、
シニア市場の全体を鳥瞰するため4つに分類しています。
アクティブ・シニア | 仕事・趣味などに意欲的で、健康意識が高い傾向にあり活発 |
ディフェンシブ・シニア | 年金以外の毎月の定額フローがなく、堅実な暮らしぶり |
ギャップ・シニア | 要介護というわけではないけれど、日常生活の中で諦めや我慢が積み重なっている |
ケア・シニア | 要介護・要支援と認定された層 |
2020年時点でのシニア市場における
4つの分類のマーケットボリュームは
こちらの図のようになっています。
さらに、この4分類をマトリクスに分けて、
ニーズの特徴を明らかにしています。
・横軸:需要の質(あたらしいものか⇔必需品か)
・縦軸:身体的側面(動けるか⇔動けないか)
アクティブ・シニアのマーケット分類
シニア市場においての新しいマーケットをつくるにおいて
アクティブ・シニア層の深堀がより重要となり、
この図が、まさしくアイデアをたくさん得られるものです。
・横軸:就労形態(変化⇔維持)
・縦軸:消費傾向(モノ消費⇔コト消費)
いかがでしょうか?
自社商品やサービスが、このマトリクスのどこに位置するのか?
それが見えてくると、新しいマーケットの模索もしやすくなりますね。
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シニア市場での新規商品サービス開発3つのポイント
さて、シニア市場についての理解や深堀ができたところで、
実際に、新しい事業を考えるためのヒントを3つお伝えします。
シニア市場向けサービス開発のポイント①若者に人気の商品をシニア向けにしてみる
アイデアの1つとして
「若者に人気の商品をシニアにも買ってもらえないか?」
という発想で、シニアビジネスを考えていくことも非常に効果的です。
例えば、位置情報を利用した人気ゲーム「ポケモンGO」を
シニアに普及・利用促進をするため「健康促進」をテーマに
マーケティング施策を打った事例などがあります。
このように、若者に人気の商品をシニア向けとして訴求していくには、
自社商材がシニアに受け入れられるための訴求方法の仮説を立てましょう。
シニアビジネスで事業を拡大していくには、
・自社サービスがシニアをターゲットとして売れるか
・どのような切り口でプロモーションをすると反響があるか
・どのようなコミュニケーション手法が最適か
などを、明確にして企画立案することが大切です。
シニア市場向けサービス開発のポイント②シニアの「懐かしい」を蘇らせる
シニア層の「懐かしい」という感情を蘇らせることも、
シニア市場でのサービス拡大に効果的です。
例えば、シニア層の方々が若年期に流行っていた
エンタメや懐かしの文化やブームなど、
過去に流行っていたものからヒントを得て企画を立てていくのです。
たとえば、アクティブシニア層には、レコードが復活し、
レコード針のメーカーの需要が拡大しています。
逆に、昔流行っていたコンテンツが
今でも好まれるかはわからないので検証する必要があります。
懐かしさをいかしつつ、今でもハマってもらえそうな
商品・サービス企画を立案していきましょう。
シニア市場向けサービス開発のポイント③いまある商品とシニアのアイデアを結びつける
「自社サービスがどうしたらシニアに売れるのか?」を仮説立て、
本当にそのニーズがあるのかリサーチすることによって
検証・アイデアをブラッシュアップ、そしてリサーチ・・
を繰り返していく発想法です。
ターゲットとなるシニア層のアンケートや座談会を開いて、
「生の声」を収集することで、シニアが持つニーズを引き出し、
自社商品との結びつけて、新しい発想を得るのです。
まずは顧客に聞く、ということです。
自分の家族でもよいですね。
答えは現場にあります!!
シニア市場に参入しよう
いかがでしょうか?
シニア市場についての基礎を解説してきました。
大切なポイントとしては
・シニア市場の規模は100兆円
・シニア市場の分類は4つに分ける
・シニア市場へのサービスはシニアに聞く
というところですね。
なにはともあれ、シニア市場の大きさに驚きましたね。
本当に大きすぎて、今の仕事の市場がかすみます。
とはいえ、シニア市場にたくさんのサービスが生まれ、
元気なおじいちゃん、おばあちゃんが増えることは、
日本にとっても、とても大切なことです。
僕もそんな思いで、自分の父親、母親が
元気になってくれるようなサービスを考えて、
日本に貢献したいと思います。
あなたも一緒にがんばりましょう!!!!!