AIでビジネスをしようと思うけど、使えないケースもあるらしいね。
どんなことが原因なんだろう?
AIをビジネスに利用しようと考える企業は多いものです。
ただ、思い付きで「AIを使ったらいいんじゃない?」と魔法使いのようにAIをとらえてしまうと、話しを具体的に進めていく段階で、想定通りに進まない・・・ということが多いようです。
実際に、僕の働いてる会社でも社長から
「AIで問い合わせ対応できるように考えて」
「AIが勝手にテレアポしてくれたらいいよな」
「AIで選考を効率化して」
など、とにかく面倒くさいことをAIで解決しよう!と指示を飛ばしてくることも多いです。
このような感じでAIをとらえていると、実際のビジネス化は遠いでしょう。
そこで、今回のブログ記事では、AIが使えないケースを大きく二つご紹介します。
①常識を必要とするケース
②データがないケース
ということで、今回のブログを最後まで読んでもらえれば、AI活用できないケースを学べるので、AI活用に向けたヒントが得られます。
AIのできること、できないことを抑えたうえで、AIの活用を考えていきましょう。
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AIが使えない原因①常識を必要とするケース
AIの大きなテーマ「フレーム問題」
AIが使えないケース一つ目は、常識を必要とするケースです。
人間は、常識を使って例外に対処していきますが、AIは学習したものとまったく違った事象には対処できません。
AIにおこりうるすべての可能性を調べさせれば例外に対処することはできますが、これは「フレーム問題」という有名なAIの問題で実現することが難しいです。
「フレーム」とはその名のとおり「枠」を指していて、インプットされた情報からある一定の可能性の範囲内(枠)を作りその中で考えます
人間のようにある程度の「経験則」や「常識的な考え方」が出来ないため、無限に近い幾万通りの可能性を考慮してしまい、このような問題が発生してしまうのです。
AIに期待されるシンボルグラウンディング
こういった常識が通用しないことを解決するために、「シンボル(言葉)を現実世界の物体に結びつける(グラウンディング)」という難題をクリアすることが大切です。
具体的には、AIにシマウマという言葉を教えた後に、シマウマの実物を見せて「身体にしまがある馬、これがシマウマだ」と理解させることです。
AIがこの問題を解くことができると、現実世界のものをすべて教えなくても、ちょうど人間の子供のように、AIが現実世界を見て、自ら新たな知識を獲得していくことができるようになります。
AIが使えない原因②データがないケース
AIが使えない原因の二つ目はデータがないということです。
たとえば、数年に一回しか発生しないような例外的な事象を検知するためのデータは集めることが困難です。
・ナンバーくじの番号を当てる
・CMの数から売り上げを予測する
この場合、通常の事象のデータで学習し、通常の事象からの外れ具合を計算することで例外事象の検知を可能にします。
またデータの内容が一部間違っていたり、一部のデータが欠損していた場合、そのデータを学習したAIは、同様の誤りを犯したり、欠損したデータに含まれていた事象を予測できなかったりします。
そのため、データの修正や補完などの作業が必要です。
このように入手可能なデータによりなんとかAIを使おうとしますが、AIで予測しようとしている事象と関係がなかったり、関係の少ないデータしか入手できない場合、当然どんなAIを使ってもうまく予測することができません。
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AIを使うには想像力が必要
いかがでしたでしょうか?
今回見てきたように、AIに機械的にデータを学ばせたからといって思ったように機能しないケースがあります。
この学んだデータをどのように活かすのか?という想像力がなければ、そのデータの活用範囲は狭いものになったり、使えなかったりするのです。