2021年問題っていうのを聞きました。
22年の新卒が減り始めるらしいけど、
どういうことかな?
2022年の新卒採用から
新規大卒者が減り始めます。
それを2021年問題と言います。
浜銀総合研究所が発表した内容です。
これまで新聞やニュースでは
「少子化」についてたくさん報道されてきましたが、
新卒採用の市場では、あまり影響はありませんでした。
というのも、実際には、2021年新卒採用まで
新規大卒者は増え続けていたからです。
これは、少子化に対して、大学進学率の割合の方が高く
・子どもは減っているが
・大学卒は増えている
ということがあったからです。
しかし、その少子化の影響が、
いよいよ新卒者にも出てきて新卒がますます採用しづらくなる・・
それが、2021年問題なのです。
今回のブログ記事では、この2021年問題について
・これまでの新規学卒者の推移
・今後の新規大卒者の推計
などについて、詳細をお伝えしていきます。
社会の流れを読みといていくにあたり、
参考にしてください。
目次
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【2021年問題の背景】増え続けた大学進学者
まずは2021年問題の背景について確認です。
少子化の一方で大学進学率が上がり続ける
こちらのグラフは、2000年~2040年までの、
18歳人口と大学進学率の推移と将来推計です。
引用:文部科学省「大学への進学者数の将来推計について」
青い棒グラフが18歳人口ですが、2040年にかけて右肩下がりとなっています。
これは、連日のニュースで報道される内容ですね。
2020年現在では約120万人の18歳人口がいますが、
2034年には、100万人程度に落ちていくと予測されています。
確かに、私の娘は2015年生まれなのですが、
ちょうど修正人口が100万人を切った年で、
ちょうど娘が18歳のときが、2034年にあたります。
このように未来は決まっていっているのです。
2017年まで大学進学者が増え始めた
一方で、オレンジ色の波線グラフが大学進学率です。
2000年代前半には40%前後だった大学進学率ですが、
2020年には、50%まで達しています。
これが、いわゆる大学全入時代といって、
大学の定員に対して、大学進学希望者が、
ほぼ同じくらいの数になり、学生の質の低下などが
騒がれていることとつながるのです。
2040年に向けて、よりこの大学進学率が高まるとみられ、
大学の存在意義が問われている、そんな状況になっています。
【2021年問題】22卒から新卒が減り始める
いよいよ、ここからが2021年問題についてです。
大学進学者の推移と将来推計
さきほどのグラフの
「18歳人口×大学進学率」から計算されるものが、
大学進学者の人数となります。
下のグラフが、その大学進学者を表します。
引用:文部科学省「大学への進学者数の将来推計について」
このグラフによると、大学進学者のピークは
2017年の62万人となり、そこから減少をたどるのです。
2017年入学者が、社会にでるのが、2022年になるので、
この2022年の新卒学生を採用するタイミング
つまり、「2021年」が新規学卒者が減る最初の年なのです。
その後、ゆるやかに新卒学生は減っていくと見込まれています。
22卒から新卒が減り新卒採用は難易度があがる
このような背景から、これまで少子化とは
あまり関係のなかった新卒採用市場にも、
いよいよ少子化の影響が出てくることになります。
5年も経てば、新卒採用の難易度は大きく変わることでしょう。
もちろん、2020年現在、新型コロナウイルスの影響で、
新卒の求人倍率は、落ちてきています。
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【2020年10月】2021年新卒採用の求人倍率と就職内定率の状況
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とはいえ、水準は2015年程度まででとどまっており、
超売り手市場から、買い手市場にかわった、とは言えない状況です。
この新卒採用市場は、毎年いろんな変化があり、
直近では、インターンシップなど3年生前半からの
就職活動も一般的となってきて、長期化となっています。
このまま採用難易度のあがる新卒市場で採用をし続けるのか?
それとも、新卒に変わる市場を探して、若手の中途採用をするのか?
など、企業の採用戦略が大きく変わる時期になっています。
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【2020年8月】最新の有効求人倍率の推移について解説
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【まとめ】2021年問題
いかがでしたでしょうか?
今回は、2021年問題という新卒採用市場にとって
大きな動きが起きているという現象について解説しました。
あらためてポイントをまとめます。
見出し(全角15文字)
・2017年まで少子化の一方で大学進学率が上がり続けていた
・2017年にピークを迎えた大学進学者は2018年以降減っている
・2017年入学の学生が卒業する22年新卒から新規学卒者が減る
・結果、2021年以降新卒採用の難易度はより上がっていくと予測される
ということで、大手企業はまだしも、
中小企業にとっては、また採用難の時代が来ます。
もちろん、働き方改革やリモートワークなど
これまでの仕事の仕方が革新されているので、
今までのような採用活動が見直される可能性もあります。
いずれにしても企業にとっては、
変化に対応していかねば、淘汰される時代です。
世の中の動きをみて、柔軟に変化できる
組織作りをしていきましょう。
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