日経平均株価が30年ぶりに3万円を突破したけど、今後も続くのかな?
ということで、日経平均株価が3万円台の大台まで回復しましたが、大台回復にもその熱狂が感じられませんよね。
それは日本の企業や個人の投資家の割合が減って、代わりに外国人投資家の比率が増えたことが背景にもあります。
株式を持たない人が恩恵を感じられず、米国などの動向に一喜一憂する相場は今後も続くのでしょうか?
今回のブログでは、そんな2021年3月の経済ニュースについて解説します。具体的には
・日経平均株価30年ぶりに3万円台に回復した背景
・日経平均株価3万円台での30年前との違い
について解説します。このブログを最後まで読んでもらえれば、今どんなことが起きているのか?が見えてくると思います。
目次
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日経平均株価30年ぶりに3万円台に回復
日経平均株価が2月15日に終値ベースで30年6か月ぶりに3万円を超えました。
日本はここまでの長い道のりを「失われた30年」と呼ばれています。今回の3万円台突破を
・2021年後半の回復を織り込んだ動きとみるのか?
・コロナ禍の金融緩和がもたらした過剰な動きとみるのか?
市場の意見は分かれています。
日経平均株価の3万円台回復の30年前との違い
それでは、もっと具体的にこの3万円台回復を30年前と比較してみたいと思います。
外国人投資家が3割
まずはっきりと違うのは、「3万円」を動かす主役が大きく変わっているということです。
1990年当時の日本の株式保有比率は
・43%:金融機関
・30%:事業会社
と、財テクや株式持ち合いを目的に保有されていたことが見えてきます。
一方で、最新の保有比率(2019年)の状況を見てみると
・30%:外国人投資家
・29%:金融機関
・22%:事業会社
と、外国人投資家が最上位になり、金融機関と事業会社はいずれも低下しています。
1990年代のバブル崩壊後、所有株式を売却して利益をねん出せざるを得なかった金融機関や企業の代わりに日本の株式を買い続けた外国人が主流となっています。
30年前との株式市場の違い
外国人投資家は、日本株を世界景気の中で割安か、割高か、で判断するため、PER(株価収益率:株価を1株当たり利益で割ったもの)の水準も落ちています。
一方で時価総額は大幅に大きくなっており、資本の増加は外国人投資家に持っていかれているのが実情です。
1990年 | 2020年 | |
PER | 54倍 | 23倍 |
時価総額 | 365兆円 | 666兆円 |
今後も日経平均株価の上昇は続く可能性はある
一方で持続性の観点で30年前と比較すると、ポジティブな側面もあります。
それは長期金利にあります。
1990年 | 2020年 | |
長期金利 | 7.3% | 0.075% |
30年前は長期金利が7%超えまで上昇しており、金利上昇で強気相場が終わるのでは?と懸念されて株価が急落してバブルが崩壊しました。
一方で、2020年は長期金利は0.1%であり、まだまだ市場では長期の投資がしやすい状況にあります。たとえば住宅ローンなど金利が低いので個人が投資をしやすいといえるのです。そのような中で
・新型コロナウィルスへのワクチン普及への期待
・景気や企業の業績の復活もこれからが本番
などという状況なので、現在の株価が天井ではない、という意見も多いのです。
このような背景から、これから業績相場への意向は十分ありえるのです。
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【まとめ】日経平均株価の回復は持続するか
ということで、今回のブログでは、日経平均株価の回復について30年前との比較から見てきました。
日経平均株価が上昇したことは、日本にとっては良い話ですが、一方で実態経済とは乖離があります。
それは、この30年間における日本の株式市場の変化にありました。
株価が上昇しても、生活が潤う実感がないのは日本の個人が株式を保有していないからなのです。
日本人が労働して増えた資本の増加は、外国人に持っていかれているのが実情なのです。
ということで資本の増加を受けるためにも、株式投資をすることも今後の資産拡大に向けて大切です。
一歩を踏み出そうと思う人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
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