コロナの影響で企業の業績も下がって、
採用活動も厳しくなるよね。
就職ができない環境になっていくと思うし、
企業も採用する目線が上がるだろうし不安です。
こんな声が、2020年のコロナ禍で
就職活動している学生から聞こえてきます。
実際に僕も、人事コンサルタントとして、
企業や学生の話を聞くことがありますが、
このコロナの影響での、採用・就職活動の
変化を感じますし、企業の求める基準は
明らかに高まっています。
そこで、今回の記事では、
・コロナによる就職活動の変化
・企業の求める人物像の変化
・学生が今やるべきこと
について解説したいと思います。
目次
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コロナの影響による就職活動に変化はあるか?
コロナの就職活動への影響①有効求人倍率の変化はどうなっている?
企業の採用の活況度をあらわす有効求人倍率。
こちらは、昨年比で0.31ポイント減少しています。
また、求人数は59万件も減っています。
2020年4月 | 2019年4月 | |
有効求職者数 | 178万人 | 182万人 |
有効求人数 | 218万件 | 277万件 |
有効求人倍率 | 1.32 | 1.63 |
厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年4月分)」より抜粋
昨年までの圧倒的売り手市場から一転、買い手市場に変化しています。
とはいえ、この水準は、2016年時点と同等であり、このコロナ禍でも
IT関連、建設関連、介護など、求人が落ちていない分野もあるのが特徴です。
コロナの就職活動への影響②新卒採用の状況はどのようになっている?
上記のような変化はありますが、
新卒採用への影響は、下記のようになっています。
新卒採用の状況
・2020年6月時点では、新卒採用数の調整を考えている大手企業は一部
・緊急事態宣言の影響で、オンラインでの説明会や面接ができていない企業は出遅れている
・6月の就職活動正式スタート時点では緊急事態宣言が解除され、7月には大手企業の内定出しは概ね完了の見込み
ということで、新卒採用は引き続き継続されています。
ただ、心配なのが中小企業の採用活動です。
オンラインでの面接などができず、本来なら説明会ピークの
3月~5月に学生接点を持てていない会社は、
採用活動が大幅に出遅れています。
さらに、オンライン化できていない会社=大丈夫?という
学生側の見解もありますし、採用活動が秋~冬まで長引くと
コロナの第二波、第三波と時期が同じになり、
さらに苦戦するという負のスパイラルも想定されます。
そう考えると、やはり、採用活動のオンライン化の準備も
しっかりと進めていくことが企業にとっては重要です。
コロナの影響による企業の求めるものに変化はあるか?
上記のように、採用活動は継続する企業が多いものの、
求職者や学生に求める基準は高くなってるのが現状です。
その理由を見ていきましょう。
企業の求める基準が上がる3つの背景
①人が集まるようになっている
有効求人倍率の変化でお伝えしましたが、
求人倍率が低下しているので、企業から見ると
人との出会いは増えている(増える見込み)ということになります。
ですから、企業も、より多くの選択肢があるので、
そういう意味で比べるものが多くなり結果基準が上がります。
②業績悪化により慎重姿勢になる
採用活動は継続しているものの、
無理に採用する必要もない、という会社も増えています。
「昨年までは採用していたけど、今年はいいかな」という
判断になる面接官は増えてきますし、役員などは
業績のことが常に頭になる中で面接をするので、
どうしてもシビアなジャッジをすることになります。
僕も役員面接を担当しますが、
コロナ禍でのの厳しい営業活動などを想定して
「この人にできるかな?」という基準が脳裏にかけめぐるようになりました。。。
③オンライン面接の普及
非対面型の面接の機会が増えたことで、
学生の面接パフォーマンスがわかりづらくなっています。
新卒採用において採用時に重要視される
コミュニケーション能力が、オンラインになることで
伝わりづらくなることは事実です。
オンラインでの面接における指導でも
「1,5倍増しのジェスチャーをしよう」などと
アドバイスすることもあります。
そういう意味で学生の熱意の伝え方が難しく
面接官が判断しづらい、という事例も起きています。
アフターコロナで求められる2つの要素
上記のように、求める基準も上がっていますが、
さらに、アフターコロナを見据えて、
・セルフマネジメント能力
・ITリテラシー
についても、見ていきたい、という声も多くなっています。
①セルフマネジメント能力
これは、自己管理する力ということですね。
リモートワークが増えて、一日の時間の使い方の多くは
個人に委ねられる環境となっています。
その中で大切なのは、自分を自分で律して
やるべきことをやれる力です。
面接においても、こういった力があるのかどうか、
そのあたりがより見極められていく可能性が強まっています。
②ITリテラシー
オンライン化する中で、仕事環境が大きく変わりました。
まだまだ模索中の企業も多いですし、社会全体もそうです。
いろんなサービスがある中で、自社や自分の環境に合う
ツールを見つけて、試して、形にしていくスキルが
今後、より求められていきますので、そういう意味で、
ITツールなどを積極的に使っていける人、抵抗のない人を
採用していきたいという声も多いです。
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【まとめ】コロナによる就職活動の影響
いかがでしたでしょうか?
今回はコロナによる
採用活動、就職活動の変化について見てきました。
このような状況についていくのは大変ですが、
とはいえ、その変化に対して適応して
目標通り採用活動を終えたり、就職活動を終えたりする
企業も人も、いることは事実です。
ですから、本質的に大切なのは、
「変化に対応しつづける」ということです。
ダーウィンも進化論でこのように言っています。
名言
最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。
僕も、オンラインで面接をしてきて最初は慣れませんでしたし、
「オンラインだからわからない」と言っていました。
でも、あるとき、オンライン面接でも
「採用したい」「一緒に働きたい」と思える人が出てきました。
結局のところ、オンラインだろうが、対面だろうが
良い人は良いし、わからない人はわからない、というのが僕の結論です。
面接していて「しっくりこない」という人は
わかりやすい理由が「オンラインだから」という理由なだけで
対面であっても、おそらくしっくりこなかったと思います。
ですから、大切なのは、環境を言い訳にせずに、
その環境の中で、ベストを尽くし、自分を伝えられるかどうか?
そういった意気込みが就活生には大事だと思っています。
とはいえ、大変な状況には変わりはないので、
この変化を前向きにとらえて、10年後には大きく羽ばたく
そんな成長の糧に、今の状況をしてもらえたらと思っています。
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