在宅勤務になって、一体感が出しづらいです。。。
リモートワークでのマネジメントに苦労しています。。
一体感を出して、生産性を向上させたい!
コロナショックにより、在宅勤務やリモートワークがどんどん進んでいます。
一方で、新しい働き方に戸惑い、うまく一体感を出せず、マネジメントに苦労している経営者、管理職の人も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は、日本社会の中でも率先して在宅勤務体制を打ち出しているGMOインターネットの熊谷氏から、今後の働き方における組織運営のヒントを学びたいと思います。
目次
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GMO熊谷氏の在宅勤務対策
ドメイン管理やサーバーの貸し出しなど、インターネットインフラ事業の国内大手であるGMOインターネット。
その代表である熊谷氏は、今回のコロナ対策において他社に先んじて、次々と施策を打ち出して注目を浴びています。
これまで、打ち出された対策を見てみましょう。
1月16日 | 全従業員に注意喚起メール配信 |
1月26日 | コロナウイルス拡大に備え在宅勤務体制へ移行 |
1月27日 | 安否確認ツールを使った勤務状況の把握を開始 |
2月3日 | 在宅勤務状況に関するアンケートを実施 |
2月7日 | コロナウイルスの長期化に備えた体制へ移行 |
2月25日 | オンラインでの採用選考を開始 |
3月4日 | 在宅勤務状況の課題についてのアンケート第二弾 |
3月13日 | 在宅勤務の対象エリアの拡大 |
3月30日 | 定時株主総会をオンラインを交え開催 |
いかがでしょうか?
日本社会が右往左往している中、即断即決で、体制を整えていった企業姿勢は日本社会からも注目を得ていました。
なぜ、そんなマネジメントや意思決定ができるのか?についてですが、その理由は、実は熊谷氏が、かねてから組織運営で大切にしている考え方がポイントだったようです。
そのポイントとは「宗教の5つの共通点」というものです。
GMO熊谷氏から学ぶ「宗教の5つの共通点」と一体感のある組織運営
熊谷氏は「長く続く組織」の秘訣を模索していたときに、「もっとも長く続いている組織というのは宗教じゃないか」と気づいたそうです。
世界中の宗教を調べてみると、次の5つの共通点が見つかったのです。
GMOの組織運営1.定期的に集まる
宗教の第一の特徴は「定期的な集まり」です。
キリスト教は教会に、イスラムはモスクに、新興宗教も定期的な会合がありますよね。
日本人も新年・法事などで定期的に「お参り」に行きます。
GMOはこの特徴を参考に、意識的に全体ミーティングを行っているとのこと。
つまり、在宅勤務が今後主流になったとしても、集うためのオフィスをどのようにデザインし、どのような場とするのか?こういったことを考えるのが重要ですね。
GMOの組織運営2.同じものを読み、歌う
一般的に宗教には経典があります。
それをみんなで読み、または歌い、自分たちの存在意義を確認します。
GMOは「ベンチャースピリット宣言」という「経典」を用意し、これを幹部会やグループMTGで唱和するようにしているそうです。
多くの会社でも、経営理念や社是、ミッション、バリューなど名前は違えど、設定しているものがあると思います。
リモートで離れているからこそ、
・なぜ一緒に働いているのか?
・自分たちは何のための働いているのか?
などを定期的に考える仕掛けを取り入れることが重要です。
集まった際には、業績の話だけでなく、こういった価値観の共有などもしていくようにしましょう。
GMOの組織運営3、同じポーズをする
宗教には誰が仲間かを確認するための「ポーズ」が設定されています。
キリスト教の十字を切るしぐさがわかりやすいですね。
「圧倒的No.1」をビジョンに掲げるGMOグループでは、人差し指を立て、右腕を上に突き出す「No.1ポーズ」が浸透しています。
僕の会社では、社名の頭文字「J」を手でポーズして記念写真を撮ります。
ラグビーチームの「ハカ」なども、こういったところに通じるのではないでしょうか?
一体感を作るための共通のポーズなど、スタッフに意見を募っても良いかもしれませんね。
GMOの組織運営4.同じものを身に付ける
これも世界を見るとわかりやすいですね。
キリスト教は十字を持ち、イスラム教は同じ服装をしています。
GMOでは「社章」「6穴の手帳」を共通のアイテムとして設定しているそうです。
SDGsバッジなどが、エグゼクティブの間では流行っていますね。
ただ、同じものを持つにしても、できればオシャレで自慢できるようなものがいいですね。
ある会社では、手帳を配っているが、使用率が10%を切っている・・・
なんてこともあるので、こだわりすぎず、気軽に使えるものがまずはよいでしょう。
最近ではIT系の会社を中心に会社のロゴステッカーなどがPCに貼られていますし、この辺りがやりやすいかもしれません。
GMOの組織運営5.神話がある
最後に、宗教には神話があります。
この神話が、何千年、何百年と受け継がれ、人々のよりどころ、生きる意味ともなっています。
GMOグループでも、ビジョン「55カ年計画」という超長期プランがこの「神話」にあたるのです。
先に書いた「同じものを読む」につながりますが、組織にいる意味を感じさせる理念や意義が人を引き付ける根底として一番重要なのですね。
在宅勤務も進みますが、副業、フリーランス化も加速しそうな中で、いかに、スタッフを自社にとどめるか?
というのは、この神話=理念に関わってくるでしょう。
今、社会は激動の中にあり、今までの常識や価値観が崩れています。
新しい生活様式も政府から示され、人々の行動が変わります。
自分たちのサービスが、改めて、どんな人の役に立つのか?
そういったことを、チームで語りあうこと自体が、まずは一体感を作るうえで、重要でしょう。
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GMO熊谷氏から学ぶ在宅勤務で一体感を出すために
いかがでしたでしょうか?
改めて「宗教の5つの共通点」をまとめます。
まとめ
1.定期的に集まる
2.同じものを読み、歌う
3、同じポーズをする
4.同じものを身に付ける
5.神話がある
上記の5つの共通点をヒントに下記のようなことが思考できます。
・週二回の出勤体制にしようか?
・集まったときには理念の唱和などできないだろうか?
・オンライン会議の最後にみんなで同じポーズで終了できないか?
・離れていても会社を感じられるものはないか?
・顧客は何に価値を感じているか改めて聞いてみようか?
このあたりを実践することで、見えてくることもありますのでぜひ、在宅勤務のマネジメントに苦しむのではなく、経営者・管理職から「楽しんで」工夫していきましょう。
それが一番の一体感づくりにつながるはずです。
また、あくまでもリモートワークは手段であり、熊谷氏の言う「宗教の5つの共通点」のような考え方に基づき、手段・施策を考えていく、ということが組織運営においては重要ですね。
ということで、今回の在宅勤務体制への移行などを通じて組織の一体感も増しながら、生産性をあげて、より楽しい人生を歩めるように成長していきましょう。
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