マラソンのレベルアップに向けて
レペティショントレーニングがいいらしいけど、どんな練習??
何を意識して走ったらいいの?
どのくらいのペースや頻度で走ったらいいんだろう?
さて、マラソンのスピードアップに向けて
試行錯誤する中で、レペティショントレーニングを
調べている人は、結構マニアックな人ではないでしょうか?
僕もランニング歴10年ですが、
サブ3を初めて目指すときに取り入れたのが、
レペティショントレーニングです。
レペティショントレーニングとは、
短距離を何度もダッシュすることで
「正しいフォームを身に着け、
ランニングのエネルギー効率を高める」
ということが狙いのトレーニングです。
そこで、今回の記事では、
・レペティショントレーニングの基礎
・レペティショントレーニングのペース
・レペティショントレーニングの練習方法
について、解説します。
トレーニングの理論としては、
1970年代から提唱されている「世界一の指導者」と言われる
ジャック・ダニエルズ氏のVdot表をもとに、算出していきます。
ぜひ、参考にしてもらい、
今後のトレーニングに活かしてください。
目次
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マラソンのレペティショントレーニングの基礎
「レペティション/Repetition」とは、
「繰り返し」や「反復」という意味です。
つまり、速いランニングと長めの休憩を
繰り返すトレーニングという事になります。
このレペティションペースは、インターバルペースよりも速く
強度としては「2~3分間継続できるペース」となります。
距離にすると「200m~600m」くらいでしょうか。
短時間しか持続しないということは、
それだけ運動強度が高く負荷が強いトレーニングです。
ですから冒頭にも書きましたが、
レペティショントレーニングとは、
短距離を何度もダッシュすることで
「正しいフォームを身に着け、
ランニングのエネルギー効率を高める」
ということが狙いのトレーニングです。
レペティショントレーニングの具体的な効果
・最大スピードの向上
・ランニングエコノミーの効率化
・正しいフォームで速く走る能力の体得
正しいランニングフォームを得ることで、エネルギーロスの少ない走り方で
「ラクに、速く走る」ことが、できるようになるのです。
ですから、フォームが崩れるくらい頑張るというよりも、
正しいフォームで走り続けられる範囲(時間や距離)で
レペティショントレーニングを行うことがポイントです。
それでは、あなたのレペティショントレーニングの
ペースの目安を見ていきたいと思いますが、
Vdotという指標を使っていくので、
まずは、「Vdotって何?」というところを確認しておきましょう。
Vdot表はマラソンのレペティショントレーニングにどう使うの?
まず、Vdotについて確認します。
簡単に言うと「Vdot=最大酸素摂取量」です。
マラソンのような有酸素運動では、
「いかに酸素摂取量を上げあるか?=心拍機能を高められるのか?」
が重要となります。
ですからVdot表とは
「このタイムを狙うなら、このVdotが必要」
という目安がかかれた一覧表になります。
Vdotについて詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
-
VdotとVO2maxはどう違う?マラソンのタイムを予測するには?
続きを見る
自分のVdotや、目標のVdotを知ることで、
・マラソンのタイムが予測できる
・目標とのVdot差を把握しトレーニングができる
・オーバーワークによる疲労やケガを防ぐ
ということができます。
実際に、下記がVdot表になります。
Vdot | 1.5km | 5km | 10km | ハーフ | フル |
30 | 8:30 | 30:40 | 63:46 | 2:21:04 | 4:49:17 |
31 | 8:15 | 29:51 | 62:03 | 2:17:21 | 4:41:57 |
32 | 8:02 | 29:05 | 60:26 | 2:13:49 | 4:34:59 |
33 | 7:49 | 28:21 | 58:54 | 2:10:27 | 4:28:22 |
34 | 7:37 | 27:39 | 57:26 | 2:07:16 | 4:22:03 |
35 | 7:25 | 27:00 | 56:03 | 2:04:13 | 4:16:03 |
36 | 7:14 | 26:22 | 54:44 | 2:01:19 | 4:10:19 |
37 | 7:04 | 25:46 | 53:29 | 1:58:34 | 4:04:50 |
38 | 6:54 | 25:12 | 52:17 | 1:55:55 | 3:59:35 |
39 | 6:44 | 24:39 | 51:09 | 1:53:24 | 3:54:34 |
40 | 6:35 | 24:08 | 50:03 | 1:50:59 | 3:49:45 |
41 | 6:27 | 23:38 | 49:01 | 1:48:40 | 3:45:09 |
42 | 6:19 | 23:09 | 48:01 | 1:46:27 | 3:40:43 |
43 | 6:11 | 22:41 | 47:04 | 1:44:20 | 3:36:28 |
44 | 6:03 | 22:15 | 46:09 | 1:42:17 | 3:32:23 |
45 | 5:56 | 21:50 | 45:16 | 1:40:20 | 3:28:26 |
46 | 5:49 | 21:25 | 44:25 | 1:38:27 | 3:24:39 |
47 | 5:42 | 21:02 | 43:36 | 1:36:38 | 3:21:00 |
48 | 5:36 | 20:39 | 42:50 | 1:34:53 | 3:17:29 |
49 | 5:30 | 20:18 | 42:04 | 1:33:12 | 3:14:06 |
50 | 5:24 | 19:57 | 41:21 | 1:31:35 | 3:10:49 |
51 | 5:18 | 19:36 | 40:39 | 1:30:02 | 3:07:39 |
52 | 5:13 | 19:17 | 39:59 | 1:28:31 | 3:04:36 |
53 | 5:07 | 18:58 | 39:20 | 1:27:04 | 3:01:39 |
54 | 5:02 | 18:40 | 38:42 | 1:25:40 | 2:58:47 |
55 | 4:57 | 18:22 | 38:06 | 1:24:18 | 2:56:01 |
56 | 4:53 | 18:05 | 37:31 | 1:23:00 | 2:53:20 |
57 | 4:48 | 17:49 | 36:57 | 1:21:43 | 2:50:45 |
58 | 4:44 | 17:33 | 36:24 | 1:20:30 | 2:48:14 |
59 | 4:39 | 17:17 | 35:52 | 1:19:18 | 2:25:47 |
60 | 4:35 | 17:03 | 35:22 | 1:18:09 | 2:43:25 |
61 | 4:31 | 16:48 | 34:52 | 1:17:02 | 2:41:08 |
62 | 4:27 | 16:34 | 34:23 | 1:15:57 | 2:38:54 |
63 | 4:24 | 16:20 | 33:55 | 1:14:54 | 2:36:44 |
64 | 4:20 | 16:07 | 33:28 | 1:13:53 | 2:34:38 |
65 | 4:16 | 15:54 | 33:01 | 1:12:53 | 2:32:35 |
66 | 4:13 | 15:42 | 32:35 | 1:11:56 | 2:30:36 |
67 | 4:10 | 15:29 | 32:11 | 1:11:00 | 2:28:40 |
68 | 4:06 | 15:18 | 31:46 | 1:10:05 | 2:26:47 |
69 | 4:03 | 15:06 | 31:23 | 1:09:12 | 2:24:57 |
70 | 4:00 | 14:55 | 31:00 | 1:08:21 | 2:23:10 |
71 | 3:57 | 14:44 | 30:38 | 1:07:31 | 2:21:26 |
72 | 3:54 | 14:33 | 30:16 | 1:06:42 | 2:19:44 |
73 | 3:52 | 14:23 | 29:55 | 1:05:54 | 2:18:05 |
74 | 3:49 | 14:13 | 29:34 | 1:05:08 | 2:16:29 |
75 | 3:46 | 14:03 | 29:14 | 1:04:23 | 2:14:55 |
この表の見方を僕の事例でお伝えします。
僕の自己ベストで見てみると、
10km:38分58秒⇒Vdotは54
ハーフ:1時間24分00秒⇒Vdotは55
フル:2時間58分16秒⇒Vdotは54
ということになりますが、複数のVDOTがある場合は
最も高いVDOTを採用してトレーニング強度を決定します。
つまり、僕の場合は55となります。
さて、あなたのVdotはどのくらいでしたでしょうか?
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Vdot表でマラソンのレペティショントレーニングのペースを確認しよう
Vdot表には、各Vdotに対する、
レペティションのペース目安も記載されています。
本記事では、市民ランナーさんが、
目標にしやすいマラソンタイムについて
レペティショントレーニングの距離と時間の目安を記載します。
目標タイム | Vdot | 200m | 300m | 400m |
4時間00分 | 38 | 54 | 81 | 1:48 |
3時間45分 | 41 | 51 | 77 | 1:42 |
3時間30分 | 45 | 47 | 71 | 94 |
3時間15分 | 49 | 44 | 66 | 88 |
3時間00分 | 54 | 41 | 62 | 81 |
2時間50分 | 57 | 39 | 59 | 79 |
2時間40分 | 62 | 36 | 54 | 73 |
2時間30分 | 66 | 34 | 51 | 69 |
例えば、僕の場合の事例です。
現在2時間50分ギリを目指しているので、
Vdotは57、閾値ペースは3:50なので、
200mなら39秒、400mなら79秒でダッシュする
という感じです。
レペティショントレーニングのポイントは3つです。
ポイント
・トータル距離が週間走行距離の5%以内にする
⇒負荷が強すぎるので練習のし過ぎは禁物
・疾走時間が2分を超えない
⇒正しいフォームが目的なので、もがかないレベルで留める
・疾走時間の2〜3倍のレスト時間をとる
⇒しっかり回復して正しいフォームで走ること
僕は1週間の走行距離が50km~60km程度なので、
その場合、上記のポイントにならうと
このようなトレーニングが推奨されています。
[(R200m+ジョグ200m)×6]×2(セット間ジョグ800m)
(R200m+ジョグ200m+R200m+ジョグ400m+R400m+ジョグ200m)×3
(R200m+ジョグ200m)×4、(R400m+ジョグ400m)×4、(R200m+ジョグ200m)×4
(R400m+ジョグ400m)×6
なかなか、きついですよ。
最初のうちは (R200m+ジョグ200m)×6~10セットくらいから
スタートしてみて、様子を見ることをオススメします。
【まとめ】マラソンのレペティショントレーニング
いかがでしょうか。
レペティショントレーニングのイメージは沸きましたか?
なかなかハードなトレーニングですよね。
あらためてポイントをまとめます。
まとめ
・レペティショントレーニングとは「ダッシュとレスト」を繰り返す練習である
・正しいフォームで効率よく走れることが目的である
・まずは(R200m+ジョグ200m)×6~10セットくらいから様子を見る
僕も、レペティショントレーニングをすることで、
フォームの改善や、歩幅の拡大、スムーズな体重移動などが
できるようになりました。
このトレーニングはハードなので、かなり気合が必要です。
意味を見出さないとやれないので、自分の目標をしっかり意識しましょうね!
-
Mペースの目的や効果は?Vdot表で確認してマラソントレーニングに活かしましょう
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