2020年9月の株式市場を見ていて、
実体経済との乖離が大きく、割高な印象を受けます。
いつ暴落してしまうか怖いです。何か目安がないのかな?
ということで、株式市場への投資をしていると
今の市場は明らかに実体経済との温度差を感じますよね。
実際に、2020年3月に株価は暴落したにもかかわらず
2020年の夏には、またコロナ前の水準に戻りつつあります。
そこで、今回のブログ記事では、
株式市場をチェックするための4つの指標を紹介します。
情報源としては、お金の知識を簡単に学べる
リベ大の両学長のYouTubeから持ってきました。
【必見】現在の株式市場は割高?割安?
「4つの指標」で要チェック【株式投資編】
両学長は動画の中で
「世の中に、この指標だけ見ておけばOKというものはない」
と言っています。
どんな指標も強い部分もあれば、弱いところもあり、
大切なのは、複数の指標を見て、自分の頭で
考えていけるようにすることが大切です。
それができたら苦労しないのですが、
投資初心者の僕でも、まずはこの4つを注視していこう
という勉強になったので、ブログでご紹介します。
目次
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【2020年9月】株価市場はコロナショックで暴落しないか?
まずは、現在の株式市場についておさらいしておきましょう。
日経平均株価
NYダウ平均株価
引用:グーグル
チャートを見てわかるとおり、
2020年春に、コロナショックで底を打ち、
2020年夏には、コロナショック前の水準まで
戻っていることがわかります。
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コロナショックで伸びる業界と伸びない業界は?【2020年6月】
続きを見る
一方で、経済活動をあらわすGDP(国内総生産)は
2020年4月~6月は前年比27.8%減など大打撃となっています。
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【新型コロナ】日本のGDP27.8%減少で今後どうなる?
続きを見る
この株式市場と、実体経済の乖離が、
世界の投資家を疑心暗鬼にさせているのです。
これから、実際に株価は伸び続けるのか?
それともバブルがはじけるのか?誰にもわかりません。
ただ、考えることはできるので、
そのための代表的な指標を4つ学んでいきましょう。
コロナによる暴落予知にも使える株式市場4つの指標
それでは本題の4つの指標をチェックです。
株式市場の指標①バフェット指数
世界最高の投資家「ウォーレン・バフェット」が考案した指標です。
バフェット指数の計算式
株式市場の時価総額÷GDP×100
この指標は、株価がリアルな経済力と比較して
どれだけ割高になっているのか?を図る指標です。
一般的に100%を超えると、割高とされています。
過去の経済危機では、
・2000年:ドットコムバブル(120%)
・2008年:リーマンショック(100%)
と、アラートが出ていました。
現在のバフェット指数でいうと
・アメリカ:184.7%
・日本:153.5%
・ドイツ:45.3%
・イギリス:90.7%
・中国68.8%
となっており、世界でも100%を超えています。
とはいえ、バフェット指数は2013年ころからずっと
100%を超えていますが、株価は右肩上がりを続けており、
この指標への疑問視が出てきています。
株式市場の指標②シラーPER
ノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラー教授が考案した指数。
シラーPERの計算式
株価÷過去10年間の1株あたり純利益の平均値
これは、株価が、企業のリアルな収益力と比べ
どれほど割高になているのか、を測る指標です。
バフェット指数では、GDPを使ってリアルな経済力を測ったが、
シラーPERは、企業の過去10年の平均利益を使っています。
一般に、25倍以上になると割高と言われます。
過去の暴落予知実績としては
・1929年:ブラックマンデー(29倍)
・2000年:ドットコムバブル(44倍)
・2008年:リーマンショック(27倍)
となっており、現状の米国市場は32倍とかなり高水準です。
この指標も2015年から25倍を超え続けており、
バフェット指数と同じく「使えない」と言われてきています。
株式市場の指標③NYダウとFRB資産残高
これは、
・NYダウの株価と
・FRB(連邦準備理事会)の資産残高
が、連動しているという指標になります。
FRBとは、アメリカの中央銀行制度の意思決定をする機関で、
日本でいう日本銀行の政策委員会のイメージです。
要は、さまざまな金融政策を考える金融業界のボスです。
ここまで見てきた①バフェット指数や②シラーPERが
うまく機能しなくなった背景に、このFRBの存在があります。
FRBが、金融緩和で、お金を発行し続けているので、
GDPや企業業績よりも、世界に流通する「マネーの量」が、
株価を決めるにあたって重要な要素になっているのです。
FRBの資産残高が増えるとはどういうことか?というと
FRBが市場にお金を流通させるために、
お金を刷って、「債券などの金融資産」を市場から
買い集めていることを意味します。
こちらが、実際のNYダウとFRB資産残高の相関です。
このように、FRBの資産残高を、
NYダウが追いかけるように見えます。
2020年コロナショックで、株式市場が暴落しても、
FRBが資産拡大を意思決定してから、NYダウは伸びました。
このように、現在の株式市場は、実体経済がどうというより、
政府がどのような金融政策をとるのか?によって、
大きな変動があるということが言えるのです。
つまり、次の暴落のタイミングとしては、
政府が金融緩和を止めるタイミング
が、きっかけになりるということです。
株式市場の指標④ゴールド・シルバーレシオ
金の価格が、銀の価格の何倍か?という指標です。
ゴールド・シルバーレシオの計算式
金価格÷銀価格
金や銀は基本的に似たような値動きをしますが
・金:宝飾品や投資用の需要が9割
・銀:工業用の需要が6割
といわれており、用途が違うので、
世界経済の構造が変化するとき、金と銀の価格に乖離が起きます。
一般的に、この指標が80を超えてくると暴落のシグナルと言われています。
過去の暴落予知としては
・1991年:湾岸戦争(100倍)
・2008年:リーマンショック(90倍)
・2016年:チャイナショック(82倍)
・2018年:VIXショック(80倍)
・2020年:コロナショック(86倍)
などがあります。
2020年9月現在では71倍となっています。
引用:GOLDPRICE
金は、安全資産と言われており、
戦争だったり、金融危機があったりすると、
変われやすいコモディティです。
銀に比べて、金が高騰するということは、
投資家が「株や債券はリスクが高いから、ゴールドに避難しよう」
と考えているという可能性が高まるのです。
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【まとめ】株式市場の指標を使ってコロナショックを先読みしよう
いかがでしたでしょうか?
株式市場の暴落を予知しうる指標を4つ紹介しました。
あらためて、まとめてみます。
危険シグナル | 現状の数値 | |
①バフェット指数 | 100% | 世界100%(アメリカ184.7%) |
②シラーPER | 25倍 | 32倍 |
③NYダウとFRB資産残高 | 金融緩和をストップしたとき | 金融緩和持続方針 |
④ゴールド・シルバーレシオ | 80倍 | 71倍 |
この指標から考えると、FRBが金融緩和を持続しており、
ゴールド・シルバーレシオも落ち着いているので、
そういう意味では、2020年9月段階では、
まだ株式市場に大きな変化はないかもしれません。
とはいえ、
・過去機能していたものが今は機能しなかったり
・今も機能しているが今回たまたま機能しなかったり
などありえます。
まずは、こういった基本の指標をみつつ、
自分の資産を守っていきましょう。
今回のような金融の知識のリテラシーを上げたい人は、
ぜひ、冒頭に紹介したリベ大をのぞいてみてください。
また、両学長が発行した「お金の大学」を買ってください。
自分の資産の増やし方が、具体的に分かるので、非常にオススメです。
他にも、最近出た本で、金融関連で勉強になったものを
紹介しますので、ぜひ読んで、株式市場の今後を考える
きっかけにしてください。
他にも、米国株式への投資に向けて
初心者向けの記事もあるので、こちらも参考にしてください。
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米国株と日本株の違いを徹底比較!米国株に投資しよう!
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